以前の記事で、聖ニコラウスがサンタの起源だよと言いました。でも、私(筆者)は密かにある疑問を持っていました……。

それは、「キリスト教では、命日の12月6日が『聖ニコラウスの日』となっているので、聖ニコラウスがサンタに由来する人物なら、この日にサンタが登場してもおかしくないのに、なぜクリスマスの日に登場するのだろうか?」という疑問です。

そして私(筆者)は、聖ニコラウスとサンタは完全にイコールではないと考えました。調べてみると、案の定そうなんですね。今回の記事では、その辺りの真相に迫ってみました! それでは行ってみましょう!

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サンタクロースの真相に迫る! その歴史を紐解いてみた!

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サンタの由来となった聖ニコラウスという人物は、271年から、342年頃まで生きていた人です。数々の伝説や偉業を残している人ですが、その内容は以前の記事でご確認ください。

彼の時代は、ローマ帝国の末期で、コンスタンティヌス帝がキリスト教を公認したことにより、彼の聖人としての伝説が各地に広がっていったと思われます。

古来から、ドイツ語圏の国々では、12月6日を聖ニコラウスの日として祝っていました。またそれとは別に、クリスマスイブに天使の「クリストキント」が現れて、子供達にプレゼントを配ることを古くから信じていました。

どうやら、子供を助ける伝説が残っている聖ニコラウスと、クリスマスプレゼントを配るクリストキントが結びついて、サンタクロースが出来上がったような気がします。

それを結び付けたのは誰でしょう? おそらく長年かけてサンタのキャラができたのだと思います。これは、私(筆者)の憶測ですが、おそらくアメリカ人が一役買っているのではないでしょうか?

実際、アメリカ生まれのコカ・コーラはサンタをうまくイメージ戦略に利用したと言われています。サンタの服が赤と白なのは、コーラのイメージカラーが赤と白だからなんですね。

もう一人のサンタクロース「ブラックサンタ」のモデルとは?

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「ブラックサンタ」って知ってますか? あまり知られていないと思いますが、そんなあなたのために、このいかにも怪しい、もう一人のサンタクロース「ブラックサンタ」を詳しく説明していきましょう!

聖ニコラウスの日には、親戚のおじさんなどがニコラウスに扮して子供の家を訪ねるそうです。ニコラウスはその場で子供の行動を詳しく言い当てるために次の道具を必ず持ち歩いていました。

  • よい子にしていたかどうかをメモした本

そして、そのニコラウスには、「クネヒト・ループレヒト」と呼ばれる老人の連れがいます。彼は、黒のボロい服に大きな袋を背負っています。良い子にはニコラウスがプレゼントを渡すのですが、悪い子はクネヒト・ループレヒトが袋に入れて連れ去ってしまうのです。

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このクネヒト・ループレヒトこそ、「ブラックサンタ」と呼ばれる恐ろしい存在なのです。良い子には、聖ニコラウスがお菓子をあげますが、悪い子にはブラックサンタが石炭の塊や棒や石などを置いていくそうです。

ブラックサンタは、地域によって様々なものがあるようで、オーストリアでは「クランプス」と呼ばれる伝説の妖怪がその役割を担っています。ニコラウスに同行する架空の生き物ですが、グロテスクな顔だちをしていて、日本の「なまはげ」に似ているところがあります。

いろいろな「クランプス」の顔を見ることができる動画です。

▼【閲覧注意】怖すぎるヨーロッパ版のなまはげ『クランプス』

聞いてビックリ! サンタクロースの都市伝説3選

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サンタクロースには色々な都市伝説があります。ここでは、3つの都市伝説を紹介してみたいと思います。

サンタの服が赤い理由

コカ・コーラがサンタのイメージをつくったというのは、一種の都市伝説になっていますが、勿論、サンタのキャラをコカ・コーラがつくった訳ではありません。サンタの存在は古くからあり、赤い服のサンタイメージは以前から一部の地域でありました。

サンタの移動は、トナカイとは限らない!

サンタは北欧のイメージがあるので、トナカイのソリとすぐ結びついてしましまいますね。でも、サンタ伝説は各地にあって、地域によって移動手段は異なっています。シカ、ウシ、ウマ、ヤギがサンタを運んでいたという話もあります。

1938年に、有名なクリスマスソング「赤鼻のトナカイ」が出て、サンタにはトナカイのイメージが定着したのかも知れません。

サンタの家はカナダかも?

2008年にサンタはカナダの市民権を獲得して、彼の家はカナダにあると言われています。北極近くの雪深い家で、妖精たちと過ごしているとか……。

クリスマスになると各地に出かけますが、それ以外のシーズンは、妖精たちとオモチャづくりをしているらしいです。

サンタクロースの由来はあの人物? まとめ

いかがでしたでしょうか。私(筆者)は、ブラックサンタが聖ニコラウスと同行する慣わしが、日本やアメリカにはないクリスマス文化の奥深さを物語っているようで面白く思いました。

聖ニコラウスもサンタクロースも善良な聖人のイメージです。ブラックサンタの存在は、「人間は善良な部分だけを持っている訳ではない」ことをきちんと子供達に教えようとするかのようです。

子供達はそれを見て、「自分は良い子なのだろうか、悪い子なのだろうか」と、真剣で微笑ましい悩みを持つのでしょうね。それは、自分のことをきちんと見つめていくことの大切さを教えることになります。

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