干し芋は火であぶると柔らかくなって、甘味と香ばしさが増しますね。日本伝統のマイナーなスイーツですが、食物繊維を多く含む健康食品でもあり、案外隠れファンは多いのではないでしょうか?
私(筆者)も子供の頃から大好物です。私の地元では干し芋のことを「切り干し芋」と言っていて、家で大量に作ることが多かったんですね。なので、残していた干し芋にカビが付くこともしばしば……。
そして、このカビが粉と見分けがつかなくて、もし誤って食べてしまったら、どうしようと不安になる時があります。あなたもありませんか? これが干し芋の唯一のデメリットじゃないかなと思っています。
ということで、干し芋を安心して食べられるように、今回は、そんな干し芋のカビ対策について記事にしてみました。それでは行ってみましょう!
目次
干し芋のカビの見分け方のコツを伝授します!
干し芋に白い粉がふいていることがありますね。これをついカビだと思ってしまいがちですが、たいていは芋のデンプンが糖化したものなのです。もちろんそのまま食べることができ、粉が自然の甘さを一層引き立たせます。
それでは、その糖の白い粉とカビの見分け方はどうすれば良いのでしょう?まず、色と臭いで判断してみてください。
緑色のものが付着していたら、それはカビである可能性が高いです。また、茶色のカビもありますので、茶色いものが付着しているときも要注意です。一番困るのは白カビですね。白カビと糖の白い粉とは見分けにくいです。
色で判断しにくい場合は臭いを嗅いでみてください。鼻を刺激するような異臭が少しでもするようならカビと思って間違いないでしょう。カビが糖分の粉に紛れている場合もあるので、臭いを嗅ぐことも大事です。
最後に、白カビか糖分の粉かを見分けるには、干し芋を透かして見てみます。カビは胞子状になっていますから、フワフワと浮いた状態に見えます。糖分の粉でしたら、浮き上がった感じにはなりません。
ちなみにこちらは私も参考にしている「干し芋の作り方」を分かりやすく解説した動画です。
▼干し芋の作り方
干し芋のカビの色で毒性が違う?
干し芋のカビは色である程度、判別ができるんです。というわけで早速、色と毒性の特徴を見ていきましょう。
緑色(ツチアオカビ、コウジカビ)
干し芋のカビで一番よく見るカビです。その多くはあまり毒性はありませんが、中には発がん性の毒を出すものもあるようです。菌種によって、青緑、緑、黄土色、茶、黒、白などの色を持ちます。
茶色(ワレミア・セビ)
直径が2、3ミリ程度の小さなチョコレート色の粒が密集しています。毒はありません。
ピンク色(ベニコウジカビ、フリザウム)
一般的に赤カビと言われるもので、下痢や嘔吐などを伴う中毒症状を起こす恐れもあります。このカビを見かけたら最も危険だと思っておきましょう。
カビは属と種類によって、色が同じでも種類が違うといったことがあるので、この色はこのカビとは決めにくいところがあります。とにかく少しでもカビが疑われる場合は食べないことです。
その前に、干し芋を小分けにして冷蔵庫か冷凍庫で保存し、カビを生えさない対策をとりましょう。
もし、干し芋のカビを食べてしまった場合の対処法とは?
干し芋のカビは、少量を食べたくらいならたいてい大きな害はありません。それでも、ひどく腹を壊してしまうこともありますから、カビを食べても大丈夫ということではありません。
また、カビの生えた部分を取り除いて、干し芋を洗って食べようとするのも避けた方が良いでしょう。というのは、発がん性のカビがある場合、ほんのわずかでも胞子が残っていると危険だからです。
カビ自体は無害なものがほとんどですが、それでもカビを食べたので胃の中を殺菌したいという人は、梅干しやレモンやお酢など酸味の強いものや、ネギやタマネギ、ショウガやニンニクなどの薬味を食べるようにしましょう。
カビ自体よりも、カビと同じ条件で繁殖し、食中毒の原因になる細菌に汚染されている場合が恐いです。もし嘔吐下痢などの症状があった場合、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。
干し芋のカビの見分け方 まとめ
いかがだったでしょうか? 干し芋も干し柿も、乾燥させることで糖質の白い粉が出てきます。したがって、白い粉が付いている干し芋はかなり乾燥している訳ですが、糖が表面に出ているので、粉の付いていない干し芋より甘味があります。
白い粉がカビではなくて糖の粉だと分かれば、それはそのままに、干し芋をカビさせないよう、ビニール袋などに小分けにして冷凍保存しましょう。乾燥させてはいても、干し芋は中に水分を含んでいるため、すぐにカビが付いてしまうのです。
冷凍させれば3ヶ月ぐらいは保存しておけます。冷蔵庫から出した干し芋は電子レンジで温めると、甘味も増して美味しくなりますので、あなたも是非チャレンジしてください!