インフルエンザにかかると、とても苦しいですね。私も経験したことがありますが、覚えているのは高熱が出た時の苦しさです。

しかし、調べてみると、インフルエンザになっていても微熱が続くという場合もあるようです。これはどうしてでしょうか? 興味を持ったので調べてみました。

調べていくうちに、「インフルエンザは高熱をもたらす」というステレオタイプな思い込みは危険ということと、熱が出ていることばかり気にしていると、インフルエンザかどうかの正確な判断ができないことに気づきました。

今回は、このようなことをテーマに、とても為になる知識を記事にしていますので、ぜひ最後までお読みください。

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インフルエンザで微熱が止まらない原因とは?

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インフルエンザ=高熱ではない

インフルエンザの特徴は高熱を発するところにありますが、微熱でもインフルエンザになっている場合があります。

身体は、ウィルスや細菌の増殖を抑えるための防御反応として発熱を生じさせます。ですから、発熱することで風邪の菌などを死滅させることができるのです。

本来、インフルエンザ菌は高熱を発しなくては死滅しない訳ですから、微熱しか発していないというのは問題があるのです。

微熱でも感染している理由とは?

最近はインフルエンザにもかかわらず、発熱しなかったり微熱が続くという症例があるそうです。これについて、次の5つの理由が考えられます。

1. 免疫力が高い
2. 予防接種をしている
3. 市販薬を服用している
4. 熱を出す力がない(加齢やダイエットによる)
5. インフルエンザB型による微熱

1.〜4.については、いずれもインフルエンザ菌に感染していながら、熱が微熱に留まっているということになります。

インフルエンザB型の場合、高熱が出ず、症状から風邪や胃腸炎と勘違いするため、気づくのが遅れることがあります。

3.の場合が最も多いかも知れません。風邪だと思い市販の薬を飲んで熱を下げてしまうと、ウィルスは生きているため、インフルエンザがなかなか治らないことになりますね。

そんな気づきづらい「インフルエンザB型」の症状をわかりやすく解説している動画がありましたので、ご覧ください。

▼インフルエンザB型の症状

インフルエンザの微熱以外の症状とは?

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この症状は気をつけろ!

インフルエンザの場合、発熱ばかりに気をとられていると、治療を遅くしてしまう危険がありますね。ですから、発熱以外の症状を知っておくことはとても大切になります。

熱が低くても、風邪の症状がある上に、消化器系の調子が悪かったり、関節の痛みや悪寒を感じる場合は要注意です。インフルエンザが疑われますから、すぐに病院に行き、適切な診察と治療をしてもらいましょう。

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受診科については、内科が当たり前と思われていますが、実は耳鼻科でも受診できることがあまり知られていないんですね。こちらの記事にまとめましたので、併せてご覧ください。

わかりづらい症状のケーススタディ

B型インフルエンザの場合、下痢や腹痛といった症状も見られますね。これも先ほど説明した通り、非常にわかりにくかったりします。

ここで、インフルエンザについて、発熱以外の症状を知っておくことの大切さを教えてくれる例をお話ししておきます。

インフルエンザが流行している時期に、Aさんは子どもが微熱を発したのですぐに病院に行って、インフルエンザの検査をしました。

結果は陰性。インフルエンザ菌が発見されると陽性、発見されないと陰性ですね。

Aさんは、単なる風邪だろうと安心していましたが、子供の症状は翌日から酷くなり、後日再検査すると、インフルエンザにかかっていました。

このような症例は珍しいことではありません。これはどういうことなのでしょう? 次の項目でその理由を説明したいと思います。

検査のタイミングっていつ? どれくらいで結果が出るの?

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まずは時間軸を確認

インフルエンザの検査は、発熱などの症状が出てから12時間が過ぎてからでないと正確な結果が出ません。12時間より短い時間内に検査したのでは、陽性反応が出ないのです。

検査は発症から12時間以上経過してからが良いですが、遅過ぎてもいけません。抗インフルエンザウィルス薬は、発症から48時間以内に内服を開始しないと効果がないからです。

なので、検査を受けるタイミングは発症から12時間以後、48時間以内となります。

陰性判定でも油断できない理由

インフルエンザ陰性の内、実は20〜30%はインフルエンザ陽性だと言われています。

これを偽陰性(ぎいんせい)と言いますが、これは、発症してから12時間以内に検査した場合、菌が発見されず陰性の判定がされてしまうといったことから起きます。前述に示した例はこれが原因だったのですね。

しかし、偽陰性は医師の診察である程度判断できます。例えば、インフルエンザの場合は腫れた喉にイクラ状の膨らみが見られます。医師がそれを見逃さなかったら正確な診断ができます。

また、高熱や関節痛、倦怠感などの全身症状があると、インフルエンザの可能性が高いと判断できます。ですから、発熱以外の症状を知っておくことがとても大事になってくるのです。

普通の風邪とインフルエンザの見分け方については、こちらの記事にも詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。

インフルエンザの発熱と検査 まとめ

いかがでしたでしょうか? 微熱でもインフルエンザに注意が必要な理由をご理解いただけたと思います。特に、熱を出す力のない高齢者や、インフルエンザB型に感染している場合に注意が必要ですね。

インフルエンザ検査には、陰性と陽性以外に偽陰性というのがあることもお分かりいただけたと思います。この偽陰性を見抜くのに、インフルエンザ特有の、、発熱以外の症状を知っておくことが大事ですね。

症状は、検査前に、病人に病気のあり方を知らせてくれるものです。早期治療を心掛ける場合、症状をきちんと理解しておくことは、とても重要だと言えます。

あと下の「関連記事」にも、インフルエンザ対策に関するお役立ち情報を載せていますので、併せてご覧ください!

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