ボジョレーのコピペ問題をあれこれ記事にしていると、私(筆者)なりにコピーの大切さを考えざるを得なくなりました。
ボジョレーのコピペ問題というのは、おおむね矛盾をついた批判が多いのですが、それでボジョレーの消費者が減ることにはなってないのですから、ボジョレーヌーボーのブランド力というのはすごいものがありますね。
今回は、そんな感想も込めて、ボジョレーヌーボーのキャッチコピーをまとめた記事にしたいと思います。
目次
歴代のボジョレーヌーボーのコピーをまとめてみた
過去最高のコピーとは?
過去20年にさかのぼって、ボジョレーヌーボのキャッチコピーはを調べてみると、あるパターンが繰り返されていることが分かります。
そのパターンを全て盛り込んだ最高の評価コピーが2011年の表現でした。それは……
というものです。
そして、その歴代のパターンとは次のようなものです。
まずはこれを踏まえて、次の説明に入りましょう。
パターンが当てはまったコピー 一覧
ここでは上記の3つのパターンが立証されているコピーを集めてみました。
98年「10年に1度の当たり年」
01年「ここ10年で最高」
03年「100年に1度の出来」
09年「過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来」
14年「2009年の50年に一度の出来を超える味わい」
これらから、先に指摘したようなパターンが繰り返されていることが分かりますね。
こちらの動画でも歴代のボジョレーヌーボーのキャッチコピーをまとめていますので、参考までにご覧ください。
▼ボジョレーのコピペ 元ネタ を作った人物が「感無量」
2016年はこんなキャッチコピー?
今年のキャッチコピーはこれだ!……と思う
先に述べた歴代コピーの特徴から、今年のボジョレーヌーボーのキャッチコピーを予想してみましょう。
これが私(筆者)が予想した表現です。過去のパターンを踏んで、「200年に一度の最高品質」といった表現も考えられますが、ここは、あえてパターン崩しになるのではないかと予想しました。
予想の根拠を解説します!
ただ、表現は過去に使ったものを参考にするはずです。昨年は「記憶に残る素晴らしい出来栄え」でした。「記憶に残る」を言い換えて「忘れられない」にすることも考えられますね。また、「◯◯年に1度」の表現は使い古されているので、「歴史に刻まれて」にしました。
そして、過去に使われたコピーであまり繰り返されていない言葉を探してみました。07年に「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」、08年に「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」という表現があります。「豊かな」と「味」という言葉は、他の年にはあまり使われていません。それらの言葉を採用しました。
当たるかどうかは別として、そろそろ新鮮味のあるコピー表現をしてもらいたいという希望を込めて、予想をしてみました。
ボジョレーのコピーの矛盾を徹底追求!
なんで矛盾が生じるのか?
ボジョレーヌーボーのキャッチコピーには、いろいろ矛盾があります。そこには、販売業者と生産者の思惑や、日本語訳にした時、日本の販売業者が抱くイメージなどのしがらみがあって、どうしてもおかしな表現になるのだろうと思います。
一番の矛盾は、どの年も高い称賛の表現がされているということですね。年によってはブドウの品質が悪い年もあったはずです。それでも高評価の表現ばかり出てくるのはおかしいですね。
ここが変だよ? ボジョレーコピー
ここでは過去のボジョレーヌーボーのコピーで明らかに矛盾したものを検証したいと思います。
95年「ここ数年で一番出来が良い」
→「数年」って……何年のことか分かりませんよね。
96年「10年に一度の逸品」
97年「1976年以来の品質」
→どういうこと? 明らかに矛盾していますね。
98年には「10年に一度の当たり年」
→「96年の品質って『10年に一度』じゃなかったっけ?」と突っ込みたくなります。
このような矛盾は他の製品でもあるのでしょうが、ボジョレーのコピーが話題になるのは、それだけボジョレーが愛されているからかも知れません。
このワインに限っては、コピーがワインを評価しているのではなく、消費者によって確かめられた味がコピーの良し悪しを評価しているのです。
ボジョレーのコピ—問題 まとめ
いかがでしたでしょうか? 過去数十年を遡れば、ボジョレーのコピーにパターンがあるということや、そのコピーを並べると色々矛盾があることがお分かりいただけたと思います。
そして、今年のコピーを予想してみましたが、「パターンに囚われない表現にしてもらいたい」との思いで考えつきました。
今年のコピーがどうであれ、今年は、ボジョレーヌーボーをしたためながら、発表されたコピー表現を批判しつつ、恋人と一緒に自分なりのコピーを考えてみるのはいかがでしょうか?