お正月に飾るしめ縄。「正月はじめ」「松の内」「どんど焼き」など、この時期の風習には普段聞き慣れない単語が数多く飛び交いますよね。

そんな中で、やっぱり気になるのが飾りをする時期ではないでしょうか。

地域によって、どんど焼きを行う日が違っています(どんと焼きを解説した記事はこちら)。1月7日に焼くところもあるそうですし15日のところも。聞けば4日に行うと言うハイスピードな地域もあるとか。

当然飾り始める日にも違いがあって、クリスマスより先に飾るのが当たり前だったり、12月30日に飾って良かったりダメだったり。いろいろですよね。

私の地域は割と一般的なのか、飾りつけが26日から28日の間。外すのが15日のどんど焼きまでという感じになっています。

そこで、地方によってどんな違いがあるのか、ちょっと調べて見ました。日本全国津々浦々。いろんなやり方を見て見ましょう。

スポンサードリンク

しめ縄を飾る時期<1>【北海道、東北編】

photo0000-1581
北海道や東北地方。特に昔を考えると、この地方はちょっとした別世界のようなもので、「蝦夷地」なんて単語をこどもの時に習ったくらいですよね。

そんな大和朝廷から離れた場所になると、やっぱり文化にも違いがあるのかな? と思い、そちらで住んでいる人の風習を聞いてみました。

しめ縄を飾る時期

  • 12月26日から28日、30日
  • しめ縄を外す時期

  • 1月7日
  • と言うのが、どうやら一般的なようです。

    ここでなるほどと思ったのが、地域によっては晦日であり、一夜飾りになるからといって避けられる30日に飾りをすること。これが普通にあるんだなという点ですよね。

    また、しめ縄の締め方で、途中に7本、5本、3本の縄を通す「七五三縄」と呼ばれるものがあるそうです。読み方は「しちごさんなわ」だったり、これでそのまま「しめなわ」と読む場合もあるみたいなので、ここも地域差がありそうですね。

    お正月の飾りではないみたいですが、北海道には日本一のしめ縄が登場したというので、動画もありました。これはすごいです!

    ▼長さ130m、日本一のしめ縄登場 新ひだか (2016/06/24)北海道新聞

    しめ縄を飾る時期<2>【関東、中部、関西編】

    kaminari2
    さて、人口的にも恐らく日本の大半を占めるのがこの辺り。特に関東と関西は、しめ縄以外にもいろんな文化での違いをよく比較にだされますよね。

    そんな2大地方において、しめ縄を飾る時期がどうなっているのか、見てみましょう。

    しめ縄を飾る時期

  • 12月26日から28日、30日
  • しめ縄を外す時期

    スポンサードリンク
  • 1月7日(関東)、1月15日(関西)
  • こちらでもやはり、30日を敬遠するという風習はあまりないようです。ただ、正月飾りを外してしまう松の内に違いが出ているのが面白いですよね。

    これはその昔、江戸時代。それまでは15日が松の内だったものを、徳川幕府の時代に7日に変えた歴史があるためなのです。

    当然、関東は幕府のおひざ元。新しい松の内はまたたく間に広がっていったのですが、遠い関西までは上手く連絡が行き届かず、こうした差が出る事になったわけですね。

    しめ縄を飾る時期<3>【四国、九州、沖縄編】

    okinawa-723246_640
    関西に引き続いて、中国四国地方・九州地方でも、飾る時期に大きな違いはないのですが、やはり外す時期には関西寄りのズレが見られました。

    この辺りは上で説明した通りの差が出ているようです。

    しめ縄を飾る時期

  • 12月26日から28日、30日
  • しめ縄を外す時期

  • 1月7日、8日、10日、15日
  • 途中8日や10日が追加されていたのが、距離が離れて文化に違いが出ている感じがありますよね。

    ただ、北関東においても、10日にしめ縄を外す地域があるそうなので、一概に距離ばかりの問題ではないのかもしれません。

    そして北海道と同じくらいに気になるのが、遠く海の向こうにある沖縄。言葉も独特で、やっぱり本州に比べれば文化にもかなり違いが見られます。

    そんな中で驚いたのが、飾る時期に違いはありませんが、なんと外す時期!

    しめ縄を外す時期

  • 2月19日(沖縄)
  • なんと1ヶ月もズレがあるのです。なんでこんなに違うの?  と思って調べてみたところ、なるほど、2月19日は旧正月にあたる日なのです。

    ひな祭りや鯉のぼりも、昔はいまより1ヶ月後の季節行事だったのと同じように、しめ縄を外すのも沖縄では1ヶ月だけ後になっているみたいでした。

    しめ縄はいつまで飾る? 地域別 まとめ

    いかがでしたか? 関東を中心として西に行くほど、ちょっとずつ外す時期がずれていくのが、なんだか面白いですよね。

    ただ、北海道側はほぼ同じ文化というのも、当時の北海道と本州とを結ぶ面白い関係が見えてくるようです。

    とりわけ、飾る時期はそんなに違いがないのもびっくりでした。ただ、30日でも避けるという風習はもう古く、最近は気にしないでいいというのが主流みたいですね。

    特に驚いたのは、やっぱり沖縄の外す時期。旧正月に外すのだと聞いて、なるほどって感心したものです。

    ちょっと脱線なのですが、鯉のぼりが6月の行事だと聞いた時「今は晴れた5月に鯉を泳がせるけど、本当は6月、梅雨の真っただ中に泳がせるんだ。水がないのに、鯉が泳げるわけないだろう?」という事を、確か、こどもの時に地域のおじいちゃんたちから聞いたのかな? このお話しがすっごく面白くて、ずっと頭に残っているんですよね。

    本来はいろんな意味があった行事も、江戸幕府しかり、時代の流れでちょっとずつ変化・風化しています。それを思うと、沖縄の外し方が一番理に適っているのかな。2月に片付けた方がいいのかな? なんて思った今日この頃でした。

    スポンサードリンク