皆さんは、お彼岸のお供え物を贈る時、のしの表書きはどのようにされているでしょうか? また、のし紙はどのような種類にされていますか? これって、案外知っているようで、知らないものですね。

そもそも、のしは結婚式や出産祝い、お中元やお歳暮などに用いられますね。これは元来干し鮑(あわび)を図案化したものだとされています。鮑は古来より神事や祝事のときに珍重された食べ物なんです。

水引は2色組み合わさったものが基本で、慶事には赤白や金銀、弔事には黒と白、銀と白などが使われます。水引の結び方にも色々あって、のし紙の種類は、この水引の色と結び方によって決まってくるのですよ。水引に注意しておきましょう。

なんて冒頭で簡単に豆知識などを書きましたが、ここからが本番です。それでは早速詳しく見ていきましょう!

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ズバリ! お彼岸の「のし」の表書きってなんて書けばいいの?

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表書きに書く言葉と墨の使い方

いきなり結論ですが、お彼岸の「のし」の表書は、「お供え」「御供」と書けば良いでしょう。書く場所は、水引きの上の中央部分です。名前は水引から下にフルネームで書きます。

筆や筆ペンの墨は、お葬式の時は薄墨を使いますが、お彼岸のお供えに薄墨を使う必要はありません。一般に、慶事のときの墨は鮮やかな濃いものを使います。めでたさを祝うという意味からなんですね。

弔事のときは薄墨を使います。涙で墨が薄まるという意味からなんですよ。ということは、表書きの墨の観点では、お彼岸の行事は慶事に属するのですね。

のしの表書きは、やはり黒インクやボールペンよりも、筆や筆ペンで書くようにしましょう。上で言ったように墨の色合いによって意味が違ってきますし、字の美しさが違います。

店舗に印刷を頼む場合の注意点

また、お店によって表書きを印刷してくれる場合がありますが、これは、墨の色分けなどをきちんとしているかどうかを尋ねてからサービスを受けられた方が良いかも知れませんね。

「普通に濃い墨で書いてくれたらそれでいい」というのではなくて、お葬式の時などは薄墨にするといった心配りが出来ている店なのかどうかチェックするために尋ねてみましょう。

そんな「のし袋」の書き方を詳しく解説した動画がありましたので、参考までにご覧ください。

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のし紙はどんな種類を決める「水引」を徹底研究

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のし袋の結びの種類とは?

のし紙の種類は水引によって決まります。使われる水引の色は、赤白、金銀、黒白、黄白です。結びには、古くからある次の3つの基本形が使われます。

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  • 蝶結び
    出産祝いやお歳暮・お中元などのように、何回もあって欲しい慶事に用いられます。この結び方は繰り返すことができるので、喜ばしい事に使われるのですね。
  • 結び切り
    お悔やみや婚礼などに用います。繰り返すことができない一度きりの結び方です。したがって、繰り返さないことが望ましい慶弔に使われるのです。
  • あわじ結び
    これも結び切りの一種です。最近では上の結び切りよりこちらの方が多いようです。繰り返さない慶弔に用います。

水引は地域によって異なる

さて、お彼岸に使用する「のし」にはどんな水引が使われるのでしょうか? 先に表書きの墨ではお彼岸は慶事だと言いましたが、水引に関しては地域によって様々なようです。

色を慶事の黄白にする所や弔事に用いる黒と白にする所、結びを蝶結びにする所や結び切りにする所といった具合にバラバラなんですね。色を大雑把に分類すると、関東では白黒の水引、関西では黄白の水引になるようです。ですから、地域の特性をよく調べてお彼岸ののしを用意するようにしましょうね。

今さら聞けない? ご仏前への金額の気になる相場は?

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おおよその相場はこの金額!

ご仏前への金額の気になる相場ってなかなか人には聞きづらいのではないでしょうか? ということで、ざっくり答えを言うと地域によって異なりますが、お供えもご仏前も、だいたい3000円から5000円です。

ご仏前は、一般に香典と同じで、お金を差し出すものですから、金封に「ご仏前」と書きますね。「お供え」は品物を差し出すことなので、掛け紙(のし紙)に「お供え(御供)」と書きますよね。

「ご仏前」の本当の意味

実は「ご仏前」という場合、お供え物の意味合いもあるというのは知ってましたか? そして地域によっては、ご仏前のみの場合やお供え物のみの場合、両方の場合があるのを知っていましたか?

ご仏前の金額は、お供え物と一緒にご仏前を添えるのかどうかでも違ってきます。それでも、3000円から5000円が相場だろうと思われます。初彼岸の時に、品物ではなくてお金を包む地域は、5000円が相場のようですね。また、西日本では3,000円前後のお金と2,000円前後の品物で、ご仏前とお供え物を合わせる所もあるようですよ。

お彼岸のご仏前やお供えは、盆や正月とは違って、それほど気を使わなくても良いでしょう。春のお彼岸では、お正月との兼ね合いを、秋のお彼岸では、お盆とのバランスを考えて、金額的負担を考えれば良いと思います。何かとお金で気を揉むのも疲れますからね。

お彼岸の「のし」の表書き まとめ

いかがでしたでしょうか? お彼岸のお供え物やご仏前は、先方のご先祖を供養する意味があるわけですから、心を込めたものでありたいですね。私個人は、お彼岸を、あの世のご先祖に声をかける機会と思っています。なので、のしは黄白で蝶結びの水引にします。

ご先祖への声かえというのは何度あっても良いものですから、繰り返したい思いを込めているのです。そんな先祖供養の手段として、「おはぎを食べること」って知ってましたか? こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

年に2度のお彼岸を、現世の声がご先祖に届きやすい喜ばしい日だと考えてもおかしくないですよね? 皆さんはどう思われますか?

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