「おせち料理」と聞くと、私(筆者)は母親が鮮やかな色どりで毎年作るおせちを思い出します。店から取り寄せることはしないので、売り物ではない手作りの温かさを感じていました。

うちは2段重と質素だったのですが、親戚の家に行くと3段とか、4段のものもあったので、なぜ3段以上のおせちが存在するのか、気になっていました。(嫉妬の意味も込めて^^)

で、大人になって3段重がスタンダードなのはわかっていたのですが、ようやく今年になって、ふと色々と調べたら、重箱の数には意外な理由があることがわかったんですね。特に5段重は深イイ話だったりします。

そんなわけで今回は「おせち料理の詰め方」を重箱ごとに検証しました。また「重箱の仕切り方」「重箱の詰め方」も記載しましたので、ご覧ください!

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3段重がスタンダードになった理由

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おせちの重箱は、かつては4段重や5段重が主流でした。しかし、今は3段重がスタンダードですね。その理由は2つあると思います。

家族構成の変化と環境

1つは、核家族化と少子化が進んだこと。子どもが多く、祖父母と同居が当たり前だった昔の大家族でしたら、5段重で多くの食材を詰めたおせち料理が必要だったでしょう。

しかし、家族の人数が少なくなった今は、料理を多く作り過ぎてしまうと余ってしまいます。おせちには日持ちする物が多いとはいえ、正月三が日おせち料理ばかり食べる人は現在はほとんどいないでしょう。これが2つ目の理由です。

じゃあ2段重じゃダメなの?

お正月でも、おせち料理以外の食事が贅沢にできる今は、おせち料理を食べるのはせいぜい元旦ぐらいになったということです。

それなら、おせち料理の具材を盛り沢山にする必要はないですよね。しかし、おせちの中身を減らすことが目的なら、いっそのこと2段重が主流になりそうなものですが、なぜ3段重なのでしょう?

おそらく、「3」の数字に安定性を感じ取る人間の無意識が影響しているのでしょうね。何でも3がつくと美しく感じることから、3段重を暗黙の了解で受け入れているように思われます。

こちらの動画は色とりどりの3段重が解説されている動画です。見ているだけでお腹が減ってくるくらい豪華ですね。

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お重の仕切り方の基本とは?

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おせち料理といえば重箱の段数も大事ですが、格段の盛り付け方も重要ですよね。というわけで、代表的な6つの方法をご紹介します。

市松

重箱を9分割し、9種類の料理を並べます。品数が多い一の重向きの詰め方です。味が別の料理に移らないよう、仕切りや器に入れて盛り付けるなどの工夫がいります。

段取り

重箱を横に3か5分割して、一つの品を横一列に並べます。家族が好きな具材を多めに盛りたい時に使える盛り方です。

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枡かけ

重箱を斜めに3か5分割して、斜めに料理を並べます。段取りや枡かけは、焼き物がメインの2段目に最適な盛り付けです。鯛などの豪華な料理を引き立てるのに適しています。、

七宝

重箱の中央に一品置いて、四方を4か6分割して、放射状に並べます。これは、料理が中央から四方に末広がりになるので、縁起の良い盛り付け方になります。

隅取り

重箱の縦と横の中点を結んで、中央にひし形を作ります。四隅の三角形と中央のひし形に料理を詰めます。

扇子型詰め

扇のような曲線を描く詰め方です。素材の丸みを活かして美しく仕上げるのがコツです。

ちなみに盛り付ける具材も気になりますよね。この各段の具材についての説明は、別途、こちらの記事をご参照ください。

各段の詰め方はどうなってるの?

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それでは、各段の詰め方はどうなっているのでしょうか? 重箱の数のスタンダードは3段ですが、詰め方の基本形は4段重になります。これを基に、5段・3段・2段のお重についても説明してみます。

4段重(基本形)

◯一の重

  • 祝い肴(黒豆・数の子・田作り・たたきごぼう)
  • ◯二の重

  • 口取り(紅白かまぼこ・伊達巻・栗きんとん)や酢の物など(昆布巻・錦卵・お多福豆・紅白なます・ちょろぎ・酢蓮・菊花かぶ)
  • ◯三の重

  • 海の幸が中心の焼き物(ブリ・鯛・海老)
  • ◯与の重

  • 山の幸が中心の煮物(れんこん・里芋・八つ頭・くわい・ごぼう・にんじん・こんにゃく)
  • 5段重(4段重の発展系)

    上の4段重に加えて……

    ◯五の重

  • 空にしておくか、家族の好物や予備の料理を入れたりします。
  • ちなみに「五の重」はなぜ空なのか? その理由もこちらで記事にしていますので、参考にしてください。

    3段重(スタンダード)

    ◯一の重

  • 祝い肴・口取り
  • ◯二の重

  • 酢の物・焼き物
  • ◯三の重

  • 煮物
  • 2段重(少ない人数向け)

    ◯一の重

  • 祝い肴・酢の物
  • ◯ニの重

  • 煮物・焼き物
  • もちろん、各段の詰め物は、地方によって違いがありますが、上で述べたようなものが基本だと思ってください。各段に詰める料理の品数は、吉数となる5、7、9種類にすると縁起が良いとされています。

    おせち料理は3段重がメイン まとめ

    いかがでしたでしょうか? おせち料理は3段重がメインとなる理由は、環境の変化が大きく関わっていることがお分かりいただけたと思います。また、仕切り方や、段数と詰め方の関係もご理解いただけたのではないでしょうか?

    お重はやはり3段以上が良いですね。なぜなら、段数と各段の仕切り方には微妙な関係があるからです。

    一の段から順番にお重を開けていく時、各段で仕切り方が違って食材が綺麗に揃っているのを見ると、お重を次々と開けていくのが楽しくなりますよね。段数と各段の仕切り方には、そんな効果があるのだと思われます。

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