桃の節句(ひな祭り)は3月3日。
もはや幼児でも知っている常識ですが、3月3日は平日の場合がほとんど。休日であれば問題ないのですが、平日の場合でも、この行事って本当にやるのかと思いませんか?
そこで今年も3月3日は平日なので、何とか休日に私(筆者)の親戚の女の子を祝ってやりたいと、この風習について調べたんですよね。
そうしたら、その常識は実は怪しいものだったんです! そして、どうやらそのキーワードは「節句」の意味にあるようです。
ということで、「ひな祭り=3月3日」の常識を打ち破る事実を記事にしました。それでは見ていきましょう!
目次
初めてのひな祭りはいつ祝う?
「桃の節句」はいつ?
冒頭にも書きましたが、女の子の初節句は、生まれてから初めて迎える3月3日に行うのが普通ですね。
しかし、地域によっては昔ながらの旧暦にしたがって祝うこともあるんです。
ちなみに旧暦の桃の節句(ひな祭り)は……
となります。なので、住んでいる地域の慣習を調べておきましょう。
ところで、なぜ桃の節句は3月3日なのでしょう? また、端午の節句(男の子の節句)はなぜ5月5日なのでしょう?
そこには冒頭で記載した「節句」という単語がキーワードですので、次の章で紐解いていきます。
「節句」の真実
まず「節句」の定義ですが……
のことを言います。
そして、その節目は年間で5回あります。
これらが日本の5つの節句です。
節句は縁起が良くお祝い事に向いている日。さらに奇数が重なる日は、邪気をはらうことができるという言い伝えから、上のようなカレンダーができたのですね。
子どもの誕生を祝い、邪気をはらって健やかな成長を願って、桃の節句や端午の節句ができました。
5節句のうち、桃の節句と端午の節句は春にあたり、「成長」を思わせる時節なので、子どものお祝い日になったと伝えられています。
こちらの動画でも、桃の節句の由来はもちろん、その他の豆知識を詳しく解説しているので、参考までに見てみてください。
▼ひな祭り歌も歌ってお雛様の並べ方や桃の節句の由来も教えちゃうよ
初節句の場合の対処法とは?
初節句は必ずやらなければいけないのか?
お子さんが「生まれて初めて迎える節句」これが初節句です。
そして
と一般的なカレンダーによって決まっています。
それに対して、「お宮参り」や「お食い初め」は、生後何日目という節目日で迎えます。
初節句が節目日で設定されていたら楽なのですが、カレンダー設定なので、いろいろ難しいことも出てきます。
生まれて間も無い場合、お宮参りもまだ済ませていない時期に初節句を迎えることもありますよね。
その場合、初節句はその日に必ずお祝いしなければならないという決まりは無いんですね。
初節句の日どりを決める基準
前述した通り、初節句のお祝いをいつやるかは、「カレンダー通りにやる」ことにこだわるのではなく……
ようになってから祝っても差し支えないことが、お分かりになったでしょうか?
特にルールはなく、誕生日の問題で初節句が生まれてすぐだった場合、来年にお祝いしてもいいんですね。
そうすると、今年か来年の基準に困ると思うのですが、ここにもルールはありません。ただし一般的には下記を基準にしているとの事です。
繰り返しになるのですが、ルールはないので、あくまでも参考までという事で、覚えておいてくださいね。
ひな祭りの準備はいつから?
雛人形を飾る時期はズバリここ!
いきなり結論ですが、一般的に雛人形は……
に出します。「晴れた日」というのがポイントです。
逆に、お正月飾りと同じく一夜飾りはNGですので、必ず前述の時期を目安に飾るようにしましょうね。
ちなみに飾り初めのお日柄を気にするならば、大安を選べばいいですね。また、先勝なら午前中、先負なら午後に飾ると縁起が良いという説もあります。
また、雛人形を飾る時は人形に汚れが付かないように、できれば布手袋を使いましょう。特に顔は汚れたり剥げたりしやすいので注意してくださいね。
「一人一飾り」の原則とは?
初節句の雛人形は、「一人一飾りが原則」と言われていますが、どういう意味でしょうか?
これは、洋服みたいにお母さんやお姉ちゃんからのお下がり(中古品)ではなく、その子のためだけの新品の人形を飾りなさいというのが、原則となっています。
というのもちゃんとした理由があり、雛人形は……
とされているからです。
これは「流し雛」と言って、平安時代に人型の紙に災いを移して、川へ流す風習があったのですが、それが雛人形の始まりだからなんですね。
この由来から、雛人形は女の子の身代りになって守ってくれる人形なので、一人につき一飾りなのです。
そうは言っても、現実的には金銭的な負担と、初節句に人形が間に合わなかったリする場合など、困ってしまいますよね……。
そんな時は、無理はせずにお母さんのお下がりでも良いでしょう。そして、なるべく早い歳に新しい人形を用意してあげましょう。
ひな祭りをいつやるか? まとめ
いかがでしたでしょうか? 初節句のひな祭りを祝うタイミングについて、いろいろ考えさせられるものがあったと思います。
冒頭で述べた私(筆者)の親戚の女の子の場合、新しい人形をじっくり用意するために、初節句を1年延ばしにする方が良かった気がしました。
結局、私の親戚の女の子は2月18日が誕生日で、親に初節句をどうしたか尋ねると、その年の初節句は母親のお古になった雛人形を飾り、翌年から新しい人形を買ったと言っていました。
でも、お母さんのお下がり人形であっても、誕生した年に祝ってあげたいという親の心情も分かりますので、「雛人形は絶対一人一飾り」にこだわらなくても良いでしょう。
経済的な事情もありますので、そこはご家族で話し合って決められたらいいと思います。
桃の節句(ひな祭り)や端午の節句がいつなのか? 誰もが知っていることですが、いざ自分の子どもや親戚の子の初節句をしようとすると、いろいろ不都合も起きてしまうものです。
ただ結局は祝う側の気持ちの問題だと思いますので、古来からのルールに縛られない、無理のない範囲で祝ってあげることが大切だと思います。